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国内の関連テロ、どう防ぐのか <参議院外交防衛委員会、国土交通委員会、内閣委員会連合審査会>(平成13年10月23日) 〇松村龍二君 九月十一日、あのテロ事件が発生いたしました際、私は与野党あわせて憲法調査会でロンドンに行っておりました。連絡がありました時、まさかと思いました。その夜、大使館にお招きいただいておりましたが、皆さんと相談しまして、少しでも大使館が有効に機能するようにとごあいさつだけして、次の日、無事飛行機に乗って日本へ帰ってきた次第でございます。 総理大臣はあの十一日にテロ事件が発生いたしました以後、日本がどのような役割を果たすべきか、当然にテロを憎むという気持ちから日本独自の行動を決めるということと同時に、また日本が世界の中にあってどういう役割を果たすべきかというようなことにつきましても心を砕き、寸秒のいとまもない活躍をしてこられたのでないかなと思います。週末には中国あるいは韓国、また先日はAPECへ行かれまして、世界の各国の首脳とも調整をされておられるわけです。片やインド、パキスタンあるいはエジプト等周辺、中東あるいは南西の諸国にも特使を出され、そういうふうな手も打ってこられた、こういうことでございます。 そこで、まず総理にお伺いいたしたいのは、これまでやってこられたことに対しましての手ごたえと、今後どのような課題が残され、どのような決意で取り組もうとされるのか、お伺いしたいと思います。 ○内閣総理大臣・小泉純一郎君 九月十一日、ニューヨーク、ワシントン、米国等で発生しましたテロリズム以降、世界の意識も変わってきたと思います。この卑劣な人類に対する攻撃、特に自由と平和と民主主義という戦後一貫して日本国が尊重してきた理念に対する攻撃でもあると、アメリカはじめ各国がテロ撲滅のために戦うにはどういうことが必要かということを日本国民も真剣に考えるようになってきたと思います。 私もあえて、戦後、平和国家として自由と民主主義を基調にする日本国民、憲法前文を何回も読み直してみました。だからこそ、所信表明演説にも、「いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて」、共通の目標に向かっては国家の名誉にかけてこの達成、実現のために全力を尽くすということを誓っているわけですね。 そういう意味において、私はこのテロに対する国際協調、これに対しては日本が何ができるかということで、私は、自衛隊も含めて、民間も含めて外交、経済、あらゆる手段を講じて、憲法の範囲内でできることを日本が考えなきゃならないということを打ち出しているわけであります。 この方針に対して、幸いにして多数の国民が支持をいただいていると思っております。もちろん、民主主義の時代ですから、一方には反対論もあるのは承知しております。しかし、多数の国民はこの方針、世界協調の精神のもとで、自由と平和と民主主義に対するこのテロの脅威に対して日本国民はどのように立ち向かったらいいか、できるだけのことをしよう、協力しようということでは大方の、多数の支持を得ていると私は思っております。 この支持を背景に、日本としてできるだけの支援協力態勢をもってテロ撲滅のために、テロ抑止のために立ち向かっていきたいと思っております。 〇松村龍二君 自由と民主主義のために頑張ろうという言葉があります。アメリカ人が言う自由というのは、個人の責任において自由に競争して、そして規制緩和というようなことも自由主義の一つかと思いますけれども、そういうような意味で自由と言う。また、民主主義というのは、我々は何事も何となくうなずいてしまうんですが、多数決というのは民主主義の原理であると。 ところが、日本では、やっぱりコンセンサスの国柄でございますので、なるべく多数決でなくて、みんなが丸く合意するように行こうと、こういうようなことがあります。アメリカ人の言っている自由、民主主義と我々が何げなくうなずく自由、民主主義というものは、場合によっては違うということも認識しておく必要があると思っております。 ただいま総理から、日本はいろんな意見があるだろうということでございます。ビンラーディンに関する放送等を見て、アメリカだけがひとり勝ちしているではないかというふうなことを聞くと、私ども北陸のお米をつくっている県からしますと、何か三割も減反をしながら何でアメリカを中心とする国々から七十万トンものお米を強制的に買わされるのか。何かアメリカだけひとり勝ちしているんじゃないかといったような気持ちになることもあるわけです。もちろん、それとこれとは違うことです。 このイスラム原理主義のゲリラというのは、ルクソールにおいて、エジプトの南の方の観光地において、たしかあのときも日本人が犠牲になったと思うんですけれども、このようなテロを見境なくやってきているというふうに思います。 *集団的自衛権の行使は考えられないか 〇松村龍二君 そこでお伺いしたいのは、集団的自衛権についてです。今質問しましても、集団的自衛権は行使しないという回答があろうかと思いますが、国連憲章五十一条によりまして、武力攻撃が行われた際に、安全保障理事会が行動するまでは個別的自衛権、集団的自衛権があるということが国連憲章にもはっきり書いてある。 日本では、繰り返しいろいろな解釈が行われてまいりましたが、昭和五十六年の政府答弁書で、集団的自衛権というものを、言葉をもう少し広く解釈すれば、軍事行動以外の面もいろいろございましょうし、そういう面について憲法上禁止されておるということにはならないとされ、集団的自衛権を有しておることは主権国家である以上当然であるけれども、とつながっていくわけです。 今回行っておりますことは、武力の行使をしないという憲法の範囲内という解釈でありますけれども、やろうとしておることは、先般の周辺事態法以来、事実上集団的自衛権の行使というようなことを行ってきているのではないかと思います。そういう意味におきまして、今後集団的自衛権は我が憲法上行使できる。七〇年安保のときに、国民のコンセンサスが、第二次世界大戦のあの経験から「一切変えない、危ないことはしない」というコンセンサスを満足させるためにあのような解釈を苦心してひねり出してきたのではないかという点に立ちまして、集団的自衛権の行使につきましても前向きに取り組んでいただきたいと思いますが、総理大臣の御見解を伺います。 ○内閣総理大臣・小泉純一郎君 今回のテロに対しては、確かに国際社会と集団的に対応しようという考え方でありますが、この集団的自衛権の問題は武力行使ですから、我が国は集団でこのテロに立ち向かいますけれども、武力行使はいたしません、戦闘行為には参加しませんということでありますので、憲法上に言う集団的自衛権の問題とは別でございます。 *PKFの解除はいかがか 〇松村龍二君 憲法九条の二項は、「前項の目的のため、我が国は陸海空軍を有しない」ということですが、現在の自衛隊は大変な陸海空軍に相当するものである。憲法上は持てないという解釈があるわけですが、なぜ日本は太平洋戦争に惨めな負け方をしたのか考えたときに、国民は軍あるいは政府あるいはその上層部、いろんなものを信用してあの戦争についていったところ、地獄のふちまで連れて行かれた。日本は下士官の判断はなかなか優秀だけれども、陸軍大学を出たような人の判断は、インパール作戦をはじめ、ガダルカナルをはじめ、兵たんとかそういうのを全く無視してむちゃくちゃな戦争をする。上の人にくっついていくととんでもないことになるという不信感が、戦後五十六年たっているんですけれども、なかなか抜けない。やっぱり信用できないということが憲法九条の改正、あるいは先ほどの集団的自衛権の解釈、いろいろまだ尾を引いているなということを感ずるわけでございます。 したがいまして、このような質問を機に、少しでも国民がそのタブーを解いていくことができればなというような気持ちを持って質問しているわけです。 それから、PKF解除の問題でございますけれども、私も参議院の視察団で中東を視察しまして、ゴラン高原へ行ってまいりました。 日本から四十三名、四十五名ぐらいの部隊が行っておりまして、ゴラン高原のPKOに参加しておったわけですが、よくよく内容を聞きますと、輸送の任務である。輸送とは何かといいますと、イスラエルの海岸へ行き食料を購入してカナダの部隊に届けることである。ゴラン高原はもう全く戦闘状態がないわけですけれども、自衛隊は平和監視の活動には一切参加しない。いわば魚河岸へ行って魚を買って料理屋の裏先にまでお届けするというふうな仕事をしておるという実感を持ったわけです。 したがって、我が国も独立国として自信を持ってきた以上、武力の行使に当たらない、あるいは憲法に違反しないという中においては応分の参加をしなければならない。そうしない限り、世界の中で尊敬される状況にはならないと思うわけですが、PKF解除の問題につきまして、お伺いしたいと思います。 〇内閣官房長官・福田康夫君 委員御指摘のとおり、日本の国連平和維持活動、これは今非常に限られているというように言わざるを得ないと思います。 一つの例を申し上げれば、世界の平和維持活動に活躍している人は五万人近くいる。しかし、日本は四十数人しか今出ていない。出ていないというのは、その仕事がないからです。ほかの国は出られるけれども、日本は出られないという場面が非常に多いと、こういうことでございまして、そういう意味におきましては、委員の御指摘のとおり、PKFというものについてこれから考えていかなければいけないのではないかというようには思っております。 しかし、このことにつきましては今凍結をしておるわけでございまして、この凍結解除ということにつきましては、与党三党とか国会における議論、この議論を踏まえて対処していかなければいけない、そういう状況にあるということでございます。 *この武器使用規定で現実に活動できるのか 〇松村龍二君 武器の使用について防衛庁長官にお伺いしたいのですが、このたびのテロ対策支援法の十一条で武器の使用については「自己または現場に一緒にいる他の自衛隊員あるいはその職務を行うに伴い自己の管理に入った者の生命、身体の防護のためやむを得ない必要があるときは、合理的に必要と判断される限度で武器を使用することができる」となっておりまして、上官の命令でやりなさいと。それから、武器の使用に際しては、刑法三十六条または三十七条、正当防衛または緊急避難に該当する場合のほか、人に危害を与えてはならないと、こういう決め方でございます。 国内において警察官職務執行法が第七条で、武器を使用することができる、または危害を加えることができる場合は、正当防衛または緊急避難等であるとこう書いてあります。それに準じて、このいろいろなPKO諸法案、周辺事態法案または今日のこの法案になっているわけです。 この条文について異論を言うわけではないのですが、私は昭和五十年代に東南アジア、バンコクの日本大使館に勤務していました。当時、ラオス等の国境地帯に共産ゲリラというのがありまして、よく国境警備隊が襲われるわけです。夜、寝静まっている兵舎に銃を持って乱射されて襲われる。大体三人に襲われると三十人に襲われたと言って翌日報告してくるそうです。十人に襲われたら大体百人に襲われたと言って報告をしてくる。バンコクにあります警察のゲリラ課長は百人という報告があるとゼロを一つ消して十人と解釈していると、こういうお話がありました。 何を言いたいかといいますと、現実に日本の国内で行われる武器の使用というのは、せいぜい覚せい剤で頭がおかしくなった人が包丁か日本刀を振り回す、これに対して警察が対応するということなんです。ところが、今申しましたように、銃で夜中に襲われる、あるいは迫撃砲で何百メーターか離れたところからスポーンと飛んできてドンと落ちる。正当防衛で、守るにしても敵がどこにいるか見えもしないというときに、一体こんな規定で自衛隊が活動できるのかなというふうに思うんですけれども、今後この武器の使用につきましてはもっと実際的にする必要がある。 自衛隊法の防衛出動という条文がもちろんございます。「防衛出動時の武力行使」というのは、武力行使に際し「わが国を防衛するため、必要な武力を行使することができる」、「武力行使に際しては、国際の法規及び慣例によるべき場合にあつてはこれを遵守し、かつ、事態に応じ合理的に必要と判断される限度をこえてはならない」と、これだけしか書いていないんですね。 防衛庁の方に、そういう慣例とか交戦法規とかいうのはどういうことが書いてあるのか聞きましたら、制服を着ないで戦争してはいけないとか、毒ガスを使ってはいけないとか、そういう条文はあるけれども、どういうときに鉄砲を撃っていい、どういうときに何をしろというようなことは条約にも何にもないと、こういうお話でございます。 ついでですから申しますが、日本の警察が昭和四十六年、一九七一年に成田で三里塚の警備をしておりますときに、警察が銃を持って何か悪さをしてはいけない、世論上よくないということで、丸腰で現場へ行かせましたところ、極左の大集団に襲われ、三人の警察官がなぶり殺しになってしまった。その日の夜、たしか後藤田さんが警察庁の次長だったと思いますが、犠牲者のお宅へ行きまして慰めの言葉を申しましたところ、奥さんの一人から、警察はそんな危険があるところに丸腰で行かせたのですかというお話があったと聞いたことがあります。その後、一九九〇年ですか、平成五年にカンボジアで文民警察官が殉職したわけですけれども、そのときも丸腰で行っているわけです。 我々国会議員として、こういう法律をつくったときに、現場の自衛官が今言ったような悲劇に遭わないようにするということが責任だと思うんです。そういう点におきまして、今回の規定、あるいは今後の問題について、防衛庁長官のお話を伺いたいと思います。 ○防衛庁長官・中谷元君 松村委員は警察庁にも防衛庁にもお勤めでございまして、この武器の使用につきましてはよく御存じであると思いますが、この法律の大前提は武力行使をしないということでございます。かつまた、実施する際には、派遣された隊員及び活動の安全確保については十分配慮をされていなければなりません。そういうことで、武器使用の件につきまして、この法案の基本となるのは自己保存のための自然権的権利ということでございますが、この自然権的権利とは何かといいますと、自己の生命・身体の防護のためやむを得ない必要があると認める相当の理由がある場合は、その事態に応じて合理的に必要と判断される程度で武器を使用することができるという点と、同じ現場にいる人たちも同じ危険が迫った場合には、管理に入ったということならば防衛をするということが基本でございます。 そこで、具体的に隊員がねらわれた場合どうするかという問いがありましたけれども、これを基本といたしますと、発砲等がなされた後でなければ武器を使用できないというわけではなくて、相手による危害が切迫して相手による危害に備えなければ自己を守り切れない場合は、まず武器を構えたり威嚇射撃をしたりする形態で武器を使用することができますし、また、さらに急迫不正の侵害があると認められる場合には、自己の被害が発生する以前であっても、人に危害を与えることを含めて、その事態に応じて合理的に必要と判断される程度で武器を使用することができるものだというふうに考えております。 さらに、発砲者が発砲をやめてその現場を移動して、それでもまた弾の装てんなどを行っているという場合には、その状況から判断して、人に危害を加えることも含めて、事態に応じて合理的に必要と判断される限度で武器を使用することができるというような対応を考えておりますし、さらにお尋ねの、遠方から迫撃砲が飛んできたり、狙撃されたりした場合はどうするかという点におきましても、基本的には戦闘の行われていない地域で実施するわけでありまして、基本的にはそういう可能性は、脅威は少ないと考えられますけれども、実際に狙撃銃やロケット砲といった比較的射程の長い火器による脅威があると考えられる場合には、これに適切に対応できる武器を携行することはこの法律上配慮されていないというふうに考えております。 *沖縄の「NAHAマラソン」にも影響がでている 〇松村龍二君 今後、基本計画ですか、計画を立てられると思いますので、十二分に御検討をいただいて、よろしくお願いします。 殉職隊員に対する給付がしっかり行われているのか、自衛隊は警察等に比較して少ないということが、かつて言われました。派遣前からそういうことを言うのはいかがかとは思いますが、こういうことも十二分に念頭に置いて、安心して行動ができるようにということをお願いするわけでございます。 次に、今回のテロ事件は国内にいろいろな影響を与えており、経済がどうだこうだという非常に深刻な問題もあります。代表的なケースとして沖縄の問題があります。沖縄は大変大きな米軍基地があるという関連、あるいは日本から海を渡って飛行機に乗っていくというふうな関連等もありまして、修学旅行生を中心に観光客は大変な減少で十三万人キャンセルがあった、それから一般の方が二万五千人キャンセルがあったと、こういうお話でございます。 あわせて伺いますが、十二月二日に行われますNAHAマラソン、別名、軍港マラソンということで大変盛り上がってまいりまして、二万人の参加者、県外からも三千人の選手が参加する、沖縄の十万人の人が出て大変な行事になっているようです。例年は那覇軍港、アメリカの基地をちょっと駐車場に貸してほしいということでやっておったところ、今年はこういう状況なのでお貸しできないという話があった。しかし、本当に軍事上都合がつかぬのならいざ知らず、多少工夫できるのではないかと防衛施設庁、防衛庁にも何とかならないのかとお願いしておるわけですが、この二点について、沖縄の振興と今度の問題の被害をいかに少なくするかといいますか、これから立ち直るということにつきまして沖縄担当大臣、また防衛庁長官からマラソンの点について御答弁いただきたいと思います。 ○沖縄及び北方対策担当大臣・尾身幸次君 今回のテロ事件によりまして、修学旅行等、沖縄観光のキャンセルがある程度生じておりまして、影響が出ているわけでございます。私どもといたしましては、先ほど来のお話のとおりテロ対策には万全を期しているところでございますし、またテロの性格から見まして、どこが危なくてどこが安全だということは言えないと考えております。 沖縄につきましては、在沖縄の米軍を代表いたしますグレグソン四軍調整官も、沖縄に具体的なテロの脅威があるわけではないと明言をしておりますし、また沖縄の県議会におきましても、去る十五日に、沖縄の県民生活や経済活動は支障なく平常どおり行われていることを全国にアピールして沖縄観光の安全を宣言するという旨の決議を満場一致で行っているところでございます。私どもとしても、関係方面に過剰な反応をされないよう要請をしてきているところでございますし、また沖縄県当局等とも相談をいたしまして、この問題に連携しながら協力をして積極的に対応策を実施しているところでございます。 影響を受けている観光産業等につきましては、沖縄振興開発金融公庫に相談窓口を開設いたしまして対応をし、そして中小企業に対する資金支援を強化するための低利の特別緊急融資制度を設ける等の対応をしたところでございます。 沖縄の観光客の落ち込みを防いで観光需要を喚起することが大事でございまして、私ども関係の省庁と連携をして大規模なキャンペーンを行いたいというふうに考えております。また、関係省庁の局長クラスの会議を開催いたしまして、国際会議等、各種会議の沖縄開催をぜひ推薦していただくということで、そういう申し合わせもいたしました。 私自身も、近く後援会の沖縄旅行を計画しておりまして、現在であれば沖縄旅行は極めて料金面でもサービス面でも有利な対応をしていただけるわけでございまして、ぜひ関係の皆様も沖縄旅行をお薦めしたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。 ○防衛庁長官・中谷元君 NAHAマラソンの件でございますけれども、九月二十七日に米側から回答があって、一たん十月以降は立ち入りについては承認しない旨の連絡がございましたが、その後各方面から要請がございまして、防衛施設庁、再度米軍に対して調整をいたしまして再検討をするよう要請したところ、今般、現地の米軍から、主催者側において基地内外の保安上の措置をとることなどを条件として、米軍として立ち入りを支援したいとの回答が得られました。この保安上の措置等につきましては、主催者が米軍との調整を急ぎまして、その実現に努力をしてまいりたいというふうに思います。 〇松村龍二君 大変血の通った対応をしていただいて成果をおさめたということで、敬意を表する次第でございます。 あと一つ、十一月十日に小泉内閣タウンミーティングが沖縄で開かれるそうですが、ぜひ総理に御出席いただいて、沖縄は安心なところだという気持ちを全国民に与えてほしいというのが沖縄の県民のお話です。そういう要望もありますが、いかがでしょうか。 〇沖縄及び北方対策担当大臣・尾身幸次君 タウンミーティングにつきましては総理以外の閣僚が出るということになっておりまして、なかなか総理の御都合がつかないということでございまして、残念ながら総理にはおいでいただくことができないという状況でございます。 私自身はもう楽しみにしておりまして、関係の役所の皆様と一緒に参りまして、沖縄の皆様としっかりと話し合いをさせていただきたいと思っている次第でございます。 *国内で関連テロが予測される蓋然性は? 〇松村龍二君 時間が限られておりますので、治安対策の各論の重要なポイントについて質問したいと思います。 国内で第二次、第三次のテロ等があっては大変だということで、七つの対策を立ててやっておられるということですが、その中で生物、炭疽菌の問題と原子力施設に対する警備についてお聞きしたいと思います。 まず、原子力施設に対してテロがあるかどうか。イスラム原理主義者も数が限られておりますし、当然に優先順位というものがあるわけです。そういう中にありまして、何もかにも全部心配だ心配だというのではなくて、テロがある蓋然性を考える。 昔、関東大震災のときに、朝鮮人が青酸カリを東京じゅうの井戸にまいておるというふうなデマが飛んでパニックになり、大変な事件が県境地帯で起きたわけですけれども、それについてコメントしているある方が、東京じゅうの井戸に青酸カリを入れるとすればどれぐらいの分量になるのか。リュックサックに担ぐのか大八車に積んで歩き回らないと東京じゅうの井戸に青酸カリ配ることできないじゃないか。だから、そういう話はデマなんだというふうなことを書いた本がありまして、私もこういう考えがあるなと思っておるわけです。 そういう意味において、今度のケースについても、やはり蓋然性といいますか、落ちついて物を判断するということが大事だと思うんです。その辺の情報のいろんな一元化の取り扱いの問題について、官房長官は日ごろ苦労しておられると思いますが、一言お願いします。 〇内閣官房長官・福田康夫君 そういうテロを発生してしまいますとこれはもう甚大な被害をこうむるということになりますので、そういうことをさせないということがまず第一に必要なんですね。そのためには、やはり情報の収集、これに尽きるだろうというふうに思っております。 そういう意味におきましては、内閣におきましては二十四時間体制の情報集約センターというものを持っておりまして、ここであらゆる情報を入手する、そしてそれを必要な箇所に、部署にそれを分け与えると、こういう仕事を二十四時間やっているわけでございます。また、政府の中には内閣情報官、こういう役職もつくりまして、その情報を集約する、そういうこともやっております。情報官が機動的に情報を分析して、そしてそれを必要部署に伝達する、こういうことでございます。 いずれにしても、この今回、同時多発テロ事件発生しました。その後の事態の推移を踏まえまして、国内においても十分なテロへの備えが必要であるというように判断しております。さらに、このことにつきましては強化を図ると、日々新しい事態に備えて十分な体制をつくるということに努力するべき性質のものであるというように思っております。 *外務省の情報収集は機能しているのか 〇松村龍二君 海外におきます情報収集というのは非常に重要だと思いますが、日本では外務省が一元的に情報を扱っておると承知しています。外務省におきます、在外情報収集はうまくいっているのか、国民の前に明らかにしていただきたいと思います。 〇外務大臣・田中眞紀子君 今回のテロももちろんでございますけれども、情報の収集活動はしっかりとやっております。 これは外務省の機能といいますか、ファンクションと関係することでございますけれども、各地域を担当しております地域局というところがございまして、そこは所掌する地域に関する外交政策の遂行の観点からテロ情報、今回のようなのですが、そうしたものを収集いたしておりますし、それから領事移住部というものがございまして、そこでは海外における邦人の生命・身体の保護、それから財産の保護の観点からテロの情報を収集いたしております。そして、大きく分けますと三つ目に国際情報局というのがございまして、これはいろいろな情報の収集とか分析とか、機微にわたるものもございますけれども、国際機関から情報をとるようにいたしております。 そして、最後に大臣官房がございますけれども、これらを全部、トータルでもって連絡を、連携を密にしながら、これを必要に応じて内閣官房でございますとか関係省庁に速やかに情報を提供いたしております。 *原子力施設の警備をどう実施しているのか 〇松村龍二君 そこで、国内テロ問題としまして、原子力施設の警備問題があろうかと思います。海上保安庁の船が昼夜を問わず、たびたびパトロールしておるということで、その御苦労のほども伺っています。 原子力施設の危険は、だれもがぱっと思い浮かべるわけですが、どのように危険なのか、国民、皆さんは承知していないと思います。天井が弱いので真っ逆さまに何かが落ちてきたら危ないという説もありますし、いや何メートルもの鉄筋コンクリートで固められているので大丈夫だという説もあります。原子力テロに対して自爆する、やっつけて、何で日本国民を困らせないといけないのか、そういうばかなことはしないと思うのですが、原子力施設の警備の重要性と、どういう観点で警備をしておるのか、まず経済産業大臣にお伺いしたいと思います。 〇経済産業大臣・平沼赳夫君 九月十一日に同時多発テロが起こりまして、我々としては原子力発電所の安全と、こういう観点から民間の事業者に対して徹底した警備体制の強化、これを命じました。そこで、いわゆる構内に立ち入る際のチェックを厳重にする、こういうことをまず第一に徹底をいたしました。それから、防護壁というのが二重、三重あるわけですけれども、それの再チェックをいたしまして、ここに万全を期すようにさらに徹底をする、こういう形にいたしました。 しかし、やはりそういうテロが入ってくる場合にはそれだけでは十分じゃございませんので、警察庁に御協力をいただきまして、二十四時間体制で今陸上の方は本当に力強いそういう意味では警備体制をしいていただいています。それから、今、委員も御指摘のように、海上からは海上保安庁の巡視船がこれも二十四時間体制で警備体制をしいてくださっている。そしてまた、報復攻撃が始まったことを受けまして、十月八日にさらに事業者等に対して徹底するように私どもは依頼をさせていただきました。 また、原子力発電所というのは、これはIAEAのいわゆる基準でも、御指摘のように、上からに対しては、非常に確率が低いわけですけれども、それは横に比べては脆弱だと、こういうことは事実であります。 〇松村龍二君 国家公安委員長に伺うのですが、諸外国ではこの原子力発電所に対してどのような警備をしておるか、また警察は現在どのような警備をしいておるのか、それから先般、この自衛隊法の改正と関連しまして、自衛隊も警備した方がいいというような議論が新聞に書いてありましたが、警察に任せておいて大丈夫なのか、その辺についてお伺いしたいと思います。 〇国家公安委員長・村井仁君 ただいま経済産業大臣からもお話がございましたが、諸外国の例を見ましても原子力施設の、あるいは原子力発電所等々でございますが、いわゆる構内につきましては事業者が警備する、そして外周は、これは一般治安の問題でございますから警察が警備に当たるという、責任を持つというのが通常の体制でございます。 通常ですと普通の、流動警戒と俗に申しておりますが、時々パトロールをする程度のことでございますが、現在は経済産業省とも連絡をとり、また事業者とも打ち合わせまして、私どもとしまして、十六道府県、三十四の施設になりましょうか、これにつきまして、常時警察の機動隊を張りつけまして非常に厳しい警戒を現在しているというのが今の状況でございまして、諸外国に比べましてもまず私は十二分な警戒がなされていると、このように考えているところでございます。 よく上からというお話がございますけれども、こういうのに例えば航空機が突っ込むという場合にどういう対応が可能かということになりますと、これはもうまさにその飛行機をどうやって撃ち落とすかという話になるわけでございまして、飛行機の大きさにもよりましょうが、私どもが承知していますところでは、小型の航空機に関する限り、炉頂から仮に飛び込んでもまず大体日本の原子炉の場合大丈夫だというふうに聞いております。 アメリカで世界貿易センタービルに突っ込みましたような規模のものが入りました場合、これは先ほど経産大臣からもお話がございましたけれども、大丈夫だとはなかなか言いにくい面があるんだと思いますが、こうなりますと、どうやってそれを事前に落とすかという、そういう世界の話になるのではないか、こんなふうに考えておりまして、現段階では、私は、原子力施設につきましても警察で十分対応できる、これ以上いろいろ何らかの情報があるような状態になりましたらまた政府内部におきまして治安出動等々の対応を考えなければならない、そういうことではないかと思っております。 〇松村龍二君 自衛隊との関係につきましては、命令による治安出動というようなことをタイミングよく計画、あるいは県知事が公安委員と協議して治安出動を要請するといった現在の自衛隊法の法律もあるわけです。またゲリラ、直接侵略に近いようなものになれば、これはもともと警察の仕事ではないわけですから、その辺をよく防衛庁とも密接に連絡してやっていただきたいと思います。 そこで、警察も今から何年続くかわからぬ警備をずっと張りついてやっているというのもなかなか大変なことだと思うんです。諸外国では警備員が、警備業の人が銃を持って警備するという例がアメリカにもあるようです。日本の警察も今いろいろ忙しいわけですから、何でもかんでも全部抱え込んでしまって、ピストルは警察官だけが持つものだ、警察権はすべて警察庁が握るというのではなくて、高速道路交通警察とか今回の問題とかいろいろ分けていく場合も、国家公安委員会で検討してほしいと思います。 それから、新聞によれば自動小銃を一千丁購入するという話がありました。アメリカの警察はけん銃、ショットガンですね、散弾を撃つショットガン、そこまで持っているんですが、それ以上、日本の警察が自動小銃を千丁持つということは何か非常に奇異な感じがしますので、慎重に検討していただきたいと思います。 *炭疸菌への対応は? 〇松村龍二君 最後に、炭疽の問題です。日本にそういう白い粉の入った手紙が来ないかという心配があるわけですけれども、厚生労働大臣はどのように対応しておられるか。また、救急車、救急医療体制について、郵政事業庁を持っておられる総務大臣から御見解をお伺いしたいと思います。 〇厚生労働大臣・坂口力君 炭疽菌についてでございますが、この問題につきましては早く迅速に対応するということが一番大事でございますので、医療機関等からもしそういう患者さんが出ましたときには迅速に対応してほしいということを今要請しているところでございます。 ただ、この炭疽病なるものに対しましては、現在のお医者さんのほとんどは遭遇したことがないわけでございますので、そうしたことにつきましても、基礎的なことにつきましても御理解をしていただくように今いたしております。 それから、薬につきましては、全国各地域、どの地域でありましても手に入るような配分をするように心がけているところでございまして、そこは大丈夫ということでございます。 いずれにいたしましても、医療関係だけではなくて、警察その他との迅速な対応、ネットワークが大事だというふうに思っておりまして、そうしたことに誤りのないように今整備をしているところでございます。 〇総務大臣・片山虎之助君 御指摘の炭疽菌の問題でございますが、アメリカで事件が起こりまして、そこで郵政事業庁では十月の十三日に全国の郵便局に通知を出しまして、とにかく不審な郵便物があったらあけずに郵政監察局に回せと、こういうことをやりまして、現在、白い粉等がある不審な郵便物が四十件あるんですよ。全部調べましたら、炭疽菌がありません。そこで、一次検査と詳細検査で、今詳細検査まで終わっているのが二十七件、これはもう全く問題がない。残っている十三件について、一次検査では炭疽菌は出ておりませんが、現在詳細検査をやっているところであります。 そこで、郵政事業庁では、国民の皆さんに情報提供ということで、ホームページに、不審な郵便物を見たらどうやるのか、あるいは炭疽菌が出たらどういう治療があるのかということ、これは厚生労働省の方と連携してホームページで情報提供していますし、郵便局の窓口にはパンフレットやポスターを張っております。 そこで、きのうから、とにかく白い粉を送る場合には、例えば小麦粉や食塩や調味料やお化粧や、お化粧品なんかそうでしょう、そういうものの場合にはポストに入れずに窓口に出してくれと、そしたら窓口の方で調べて、大丈夫ですと附せんをつけてちゃんと相手に送りますと、こういうことをやっておりますし、そのためにエックス線の検査装置を百台入れましたし、それから特別のチームをつくっておりますし、例えば病人が出た場合等の診療体制も整備いたしておりますので、万全を期してまいりたいと。 消防の方は、これは医療機関や警察や自衛隊と一緒になって、もし問題が起これば、例えばそういう炭疽菌等が出れば、それを指定する、それから汚染地域には立ち入りを禁止する、それからその後負傷者等が出れば救助をやって搬送する。こういうことのために補正予算等でいろいろ要求していますから、生物・化学防護服ですか、そういうものの提供だとか、あるいは検知、検査の、設備のですね、補正予算で要求しておりますから、財務省が認めていただければこれは全都道府県に配付しまして、万全の対応をしてまいります。 *新幹線テロも考えられる 〇松村龍二君 だれもが常識的に新幹線大丈夫かと心配するわけですが、新幹線についてどのような警戒をしておられるか、お伺いしたいと思います。 〇国土交通大臣・扇千景君 話が戻りますけれども、先ほど沖縄のお話をなさいました。観光は国土交通省所管ですが、実は副大臣が昨日参りまして、一番新しい情報で二つのことを決めてまいりました。 一つは、第一に、旅行会社、航空会社が一致して協力して、沖縄に関する大型キャンペーンを実施すること。二つ目には、その具体化のために、国土交通省、航空、観光関係のトップが沖縄に集合して沖縄観光振興会議を開いていただきたいということで、即決めまして、十一月の四日、日曜日でございますけれども、これは沖縄で、日本の国内の航空会社社長、観光業界の社長、そして修学旅行の協会会長すべてを集めまして、私が参りまして、大型で、皆さん方に安心していただけるように、沖縄の観光振興会議を十一月の四日に開催することになりましたので、付議させていただきたいと思います。 話題は変わりまして、今の新幹線の話でございますけれども、新幹線すべてに乗車するわけにいきませんので、各主要駅にはテレビを、台数をふやしまして監視体制をしました。それから、巡回を多くしました。沿線等についての警備も、手抜かりなくするようにという巡回作戦をいたしました。それから、新幹線の運転席に入れないように施錠の再確認ということも、錠をかけるということの再確認をするようにいたしまして、少なくとも、一日に多くの皆さん方がお乗りいただく新幹線の安全を期して対策を練っているところでございます。 |