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平成18年度補正予算審議
第166回国会 予算委員会(平成19年2月5日)
○委員長・尾辻秀久君
平成十八年度一般会計補正予算(第1号)、平成十八年度特別会計補正予算(特第1号)、平成十八年度政府関係機関補正予算(機第1号)、以上三案を一括して議題といたします。
三案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。松村龍二君。
*補正予算の全体像について財務大臣に問う
〇松村龍二君
自由民主党の松村龍二であります。平成十八年度の補正予算の審議が行われるに当たりまして、自民党のトップバッターで質問をさせていただきます。
今日この予算委員会の会議場に参りまして、隣の席が空白でございまして、非常にむなむなしい感じをするわけでございます。
小学校の社会科においても、日本の国は三権分立で成り立っていると、また国権の最高機関として国会があるということは小学生でも習うわけでございます。そして、国会議員の仕事は何かといえば、この予算委員会なり通常委員会、また本会議において議論を闘わすことがその職責であるというふうに思います。野党の先生方も日ごろなかなか非常に含蓄のある御発言をされるわけでございまして、そのような方が全部欠席の中でこの委員会が行われるということは非常に残念でございます。
私、昨日からどういう例えがいいのかなと。うっかり言うとまたいろいろ糾弾される心配があるわけですけれども、観客がプロレスを見に行って、そうしたら選手がリングから飛び出しちゃったと。場内にいるのかなと思ったら場外へ飛び出してしまって、東京駅の周辺にいるのかなと思ったら名古屋まで行っているというふうな光景が目に浮かぶわけでございまして、国権の最高機関であるこの国会にいろいろな重要問題を託している国民からしますと、やりきれない思いがするんじゃないかなというふうに思います。
さて、昨日の選挙は大変与党自民党にとっても厳しい選挙であったかと思います。私は、このいわゆる柳澤厚生労働大臣の発言が影響したという指摘もありますけれども、また、名古屋、愛知県というのは日本の中でも今一番元気のある地域ですけれども、この小泉改革の非常に痛みを伴う改革が展開されてきた中で、我が世の春をうたう国民もおられます。また地域もございます。しかし、痛みに耐えかねているという国民もいるというふうに思います。さしずめ、公共事業が半減されまして、また過度の入札競争によりまして予定価格の六〇%、五〇%という値段で落札する、それがまた下請に行くということになりますと、その業者たちはたまったものではないと。
また、医療法の改正で、介護病棟と思って造った病棟が療養病棟でなければならないということで、やむなく病院をクリニックにするという方もおられます。
また、昔は食管制度で、お米を作ればこれは全部国が買ってくれて値段も保証するというような時代がありましたけれども、現在、米価の下落で生活にあえぐ農家の方もおられると。総理も秋田へ行かれて、そのような状況もごらんになったかと思います。
また、規制緩和によりまして、物流改革で軒並みシャッター通りとなった商店街もございます。私もこのカシオの電波ソーラー時計というのを先週買い求めて、私の田舎の福井の町の商店街で入ったところ、この品物がないということで、店を出て東京へ来たときにでも買おうかなと思いましたら、その商店主のおかみさんがえらい恨めしそうに、出ていくなと、ちゃんと仕入れるからと、こういうお話でございまして、三日ほど待ってこの時計を入手したわけでございますけれども、そのおばあさんの話を聞きましても、いかに商店街が景気が悪いかと、消費が停滞しているかというふうな話も聞きます。
それから、会社の生き残りのためにリストラされたという方の怨嗟の気持ち、そういう方もおられると思います。また、利息ゼロが長年続くという中で、定年者がそれを、期待していたことが、生活設計が成り立たない、そういう方の消費が衰えているということがさしずめ先ほどの商店街の問題にもなっているんじゃないかな。
しかし、これはやはりバブルの後の日本の経済が奈落の底に沈んでしまうんじゃないか、先にトンネルが見えないという状況の中で、やはり規制を緩和し、また痛みをこらえて改革をしなければやっていかれないという選択を小泉内閣がして、そしてそれに国民が万雷の喝采をした結果であるというふうにも言えるわけでございます。そういう時代でございますので、政治をするに当たっては非常に一つ一つ丁寧に対応する必要があると、こういうふうに思います。
そこで、このたびの補正予算ですけれども、非常に財政再建にも配慮し、さきの洪水に対する配慮あるいはいじめ対策、あるいは学校の耐震建築あるいは障害者自立支援法の円滑な運営と、あるいはまた森林、環境問題がこの一週間非常に大きく報道されておりますけれども、これらに対応する補正予算がきめ細かに提案されていると、こういうふうに承知するわけです。
そこで、また総理には後で総括してお伺いしますが、まず財務大臣に対しまして御質問いたしますけれども、今回の補正予算では財政の健全化を進めるとともに、必要性、緊急性の高い経費を計上する中で、ただいま申し上げましたように、障害者対策などの福祉施策や国民の安全、安心を確保する観点から、地球環境に重要な役割を果たす森林等の災害対策など、国民生活を意識し、細かい心遣いの中で編成されていると思いますが、今回の補正予算の全体像について御見解をお伺いいたしたいと思います。
○国務大臣・尾身幸次君
十八年度の補正予算につきましては、税収が当初予算の四十五兆九千億円から補正後で五十兆五千億円と、四・六兆円の大幅な税収増になったわけでございます。その一方で、歳出面におきまして、国民の安心、安全を確保する観点から、災害対策など、先ほどのお話のとおり必要性、緊急性の高い経費を計上いたしますとともに、財政健全化を更に進める観点から、税収の増加はできる限り財政健全化に充てることとしたわけでございます。その結果、国債の発行額につきましては、十八年度の当初予算の三十・〇兆円から補正後で二十七・五兆円という過去最大の減額でございます二・五兆円の減額を行いました。それとともに、二年連続で、十七年度決算上の財政法第六条剰余金〇・九兆円ございましたが、その全額を国債の償還財源に充てることといたしまして、財政健全化を徹底した補正予算であるというふうに考えております。
他方、財政健全化を徹底する中におきましても、必要性、緊急性の高い分野には的確な対応を行っているわけでございます。今御指摘の福祉とかあるいは災害対策について申し上げますと、障害者へのサービスが円滑かつ安定的に提供されるよう、障害者自立支援法の施行に伴い収入が急激に落ち込んでいるサービス事業者に対する激変緩和措置などの対策を講じることにしております。
また、集中豪雨、台風等に伴います災害対策といたしまして、森林整備事業や治山事業を行うこととしておりますが、これらは環境面も含めまして森林の機能の回復を目指すものでございます。
このように、広く地域や国民に温かい配慮を行き届かせ、より安心して生活できる基盤をつくり上げる国民生活に密着した内容の補正予算であると考えております。
*障害者自立支援法の問題点について
〇副大臣・松村龍二君
補正予算の内容、個々の問題について入ってまいりたいと思います。
この障害者自立支援法なんですけれども、全部で千二百億円、補正予算で九百六十億円の対応が行われたと。平成十七年十月に成立いたしまして、そのとき、二月ほど身体障害者の方々が車いすで衆議院、参議院の会館を埋め尽くすというような意思表示もありまして、いろいろ問題のある法律だなとは思っておりましたけれども、厚生労働省、責任を持って提案されたと、内閣が提案されたということで私どもも賛成いたしたわけです。
しかし、いざ施行になりますと、このサービスを行う事業所がやっていかれなくなるといった問題、それから、私も現場を見せていただきまして、せっかく障害者、知的障害者の方が部品の検査をする、あるいは簡単な部品の接合をするといった仕事を心穏やかに仲間とともにやっていると。この人たちが将来この施設から追い出されてしまうと、すぐではなくても、そういうようなことはあってはならないというふうに感じましたけれども。
自民党の中でこれの問題についての専門的な委員会が設置されまして、障害者の各団体からお話を聞きまして、そして昨年暮れ、これの円滑な施行を行うということで九百六十億円の補正予算が今回盛り込まれているわけですけれども、どういう点が問題だったのか、そして今度どういうふうにしようとされるのか、厚生労働大臣にお伺いします。
○国務大臣・柳澤伯夫君
障害者に対する措置につきましては、従来、スタートは措置費ということで、行政官庁が障害者に対して、この障害者に対してはこういう措置をするのがいいというようなことを決めてきたと、そういう歴史がありました。それを支援費制度というものにしたわけですけれども、その支援費制度を実際に運用してみますと、だんだんこの対象の障害者が多くなるに従ってなかなかこの財政規律というような面でも問題が生じて、かなり多額の補正予算を組んでは手当てする、その補正予算の資金が、資金枠が獲得できるかどうかということでもう本当に右往左往するというような不安定な制度であったわけでございます。
そこで、昨年の四月から、もうちょっと障害者の支援に対する国の財政から始めとして地域の問題に至るまでの制度の秩序というか、そういうものをしっかりしたものにしようということで改正が行われたわけです。その眼目とするところは、やっぱり障害者の皆さんを、施設に閉じこもるというよりも地域に、もっと地域社会になじんでもらおうではないか。それからまた、どちらかというと福祉一点張りでやってきたわけだけれども、障害者の中には就業をして少しでも社会に参加したいという気持ちがある方もいらっしゃいますから、そういう方々には就業の支援をするというような形でできるだけ普通の地域社会で過ごすことができるという方向の支援をしようということで、この方向性については大方の皆さんの御支持がいただけたものだと私どもも思ったわけでございます。
しかしながら、その中で、財政の秩序からいいますと、障害者に対する支援というものを義務費化するということが起こりまして、掛かった費用は、国庫負担、国の負担については義務費としてしっかりと確保するという制度ができ上がったわけでございまして、それの見合いとして片方、最後の出口のところではこれはもう全然秩序がないんだ、コントロールができないんだということでは、これは制度としては成り立っていきませんから、できるだけ、少し負担ができる限りは負担していただきましょうということで、原則一割負担ということを言ったんですが、現実にはそれぞれの障害者、あるいは御家庭を含むところの障害者を持つ世帯の所得の段階に従ってそれを減額をして制限を置くという制度で仕組ませていただきました。それでもなかなか、改革が改革だっただけにいろいろ問題が生じまして、私どももその成り行きにつきましては調査をいたしておりましたし、今また松村先生御指摘のように、いろんな方からいろんな声が上がったわけでございます。
そこで、それらの声あるいは調査結果に目を凝らして、また耳を澄ましてお聞きした結果、今回の補正予算、更には通常予算を通じて千二百億円の規模の国費を投じて、いろんなきしみがあるところに是正の手を打っていこうということにいたしました。
三つあるわけですが、一つは、利用者負担の軽減ということでございました。利用者負担の中で一番痛みがあるというふうなお訴えがあったところは通所の方々でございました。そういうような方々を中心として一割負担の上限額を、今まで所得に応じて二分の一というふうにしておったんですが、これを四分の一、更に半分にするということをいたしました。そして、その半分にしたりするこの上限額の引下げの対象者として、もうちょっと所得のベースで幅の広い方々がこういう軽減の恩典を受けられるようにしようと、こういうような措置をいたしたわけでございます。
それから二番目は、事業者に対する激変緩和措置ということでございまして、通所の報酬というものを、今までは月割りだったのを日割りに決めましたということで、これが非常に大変な経営上の負担になるということで、旧体系の今まで八割を保障するというのを九割保障するということにいたしました。
それからまた、現実のこの運用に当たるところの都道府県だとかあるいは市町村に対する財政的な支援もして、先ほど先生がお触れになられたような、小規模作業所等が成り立っていくようなそういう措置を講じたという、主に三点についての補正あるいは本予算での措置をさせていただいた次第です。
*森林整備の加速化について
〇松村龍二君
非常にきめ細かい対応をしていただきまして、私どもも地元で障害者の方々に、団体の方々にお話ししますと、よくぞ手当てしてくれたと、こんなお話でございます。
ただ、柳澤大臣、昨年大臣に就任されたとき、記者からこれは天下の悪法ではないかという御質問を受けたときに、できたばっかりの法律だから変えられませんというふうな何か答弁をされたのをちょっと覚えているんですが、柳澤さんは私の大学時代の同級生でございまして、せっかくこれだけ立派なことをするわけですから、もう少し丁寧に、最初説明を。したがって、少子化の問題についても今のお話のように大変充実した丁寧なことをやっていただけるんじゃないかなと私は期待いたしておるところでございます。
それから次に、今日は時間がありませんので先を急ぐわけですが、今週IPCCの国連の機関の研究が発表されまして、この百年の間に地球の温度は一度から六度上がるだろう、六・三度上がるだろうと。炭酸ガスの排出、人類の所作によってこういう結果が出てくると。その結果どういうことになるかというと、干ばつ、気温の上昇によって干ばつあるいは洪水、そしてこれによって、更なる研究によればアメリカ、オーストラリア、そういうような外国に食料を輸出しているような国ももう外国に輸出する余力がなくなってしまうと。また、海面が上昇しまして耕地が水浸しになると、こういうことも当然に指摘されるわけであります。
そこで、今度の予算は、炭酸ガスを吸収する京都議定書の割当ては日本で六%下げないといけない中で三・八%が森林によって吸収してもらえる、これに予算を投入する必要があると。長年の京都議定書以来の懸案でありましたけれども、これがこのたび五百三十億、本予算と合わせて七百六十億、画期的な予算が認められているわけですけれども、この森林整備の加速化にどのように取り組むのか、農林水産大臣にお伺いします。
○国務大臣・松岡利勝君
松村先生にお答え申し上げます。
先生御指摘のとおり、京都議定書において定められております我が国の温室効果ガス、いわゆるCO2でありますが、その削減目標六%、これを達成するためにはそのうちの三・八%に該当いたしますものを森林において達成していかなければならないと。これは炭素に換算しまして千三百万炭素トンの吸収量を森林によって賄っていくと、こういうことであります。そのために、通常の予算で整備いたします森林の整備に加えまして、更に百十万炭素トン分、いろんな計算があるんですが結果として百十万炭素トン分、この森林整備を更に追加してやらなきゃならないと、こういうことでございまして、それに該当します森林面積というのが百二十万ヘクタール必要である。あと六年間で年間平均二十万ヘクタールずつ実施していかなければならない、このような差し迫った状況にございますが、こういった中で、今先生が御指摘ございました、どのようにやって取り組んでいくのかということでございます。
これにつきまして、十八年度の補正予算におきましては、災害防止を目的として森林整備を進めるという観点から、大変自民党の後押し、公明党の後押しもいただきまして、また財政当局の御配慮もいただきまして予算の確保ができたところでありまして、さらに、十九年度の当初予算におきましては森林整備への重点化、さらには農林水産関係の事業一体となった形で森林整備に投資をしていく。こういったようなことで金額、補正、当初合わせまして七百六十五億円の国費、そしてまたこれに該当する森林整備面積二十三万ヘクタール、こういった形で大変思い切った予算措置ができたところでございます。
森林はいろんな多面的な機能もこれはもう持っておるわけでございまして、安倍総理のおっしゃっております美しい国づくり、そのためには国土の三分の二を占めるこの森林整備、これを進めるということは美しい国土づくりの基本になるものと、このように思っております。したがいまして、こういった予算を基にいたしまして、国民各層の御理解をいただきながら、美しい森づくり、こういった形で六年間のうちに積極的に進めてまいりたい、このように思っておるところであります。そして、京都議定書の削減目標を森林吸収分としてはしっかり達成をしていく、こういうことでございますので、更なる御指導、御支援をお願いしたいと存じます。
以上であります。
*稲作の未来
〇松村龍二君
このたびの予算は、昨年の宮崎県、また川内川ですか、鹿児島、熊本県、大変な水害がありまして、その対応等の予算が組まれておると。私どもの福井県でも平成十六年に大変な異常気象によります集中豪雨がありまして、福井市内で堤防が決壊すると。今その手当てが行われているわけですが、これも本当は災害が起きて後追いで、カトリーナのように後から対応するとえらい金が掛かる、事前に対応する予算も必要であると、こういうふうに御指摘させていただきます。
もう時間がありませんので最後の質問に入るわけですが、先ほどちょっと申し上げましたが、将来、環境変化によりまして気温上昇化、異常気象ということになってまいりますと、日本は古来、稲作が日本に最も適した農業であると。今は皆さん米を食べないということで米の消費が落ちておるわけですけれども、唯是というこの道の権威の方がテレビに出て言っておられましたけれども、あと二十年、三十年すると稲作に頼る食生活になるんじゃないかというふうな指摘もあるわけでございます。
そういうことで、今自民党、政府は、品目横断的経営安定対策、水・環境対策、産地づくり対策とか、いろいろ展開いたしておりますが、そういう中で野党が、野党の代表がとんでもないことを言っておると私は思うんです。
といいますのは、完全自由化、一〇〇%自給率ということと完全自由化ということを言っています。それで、民主党のその説明を見ますと、あと十年で五〇%に上げて、将来は六〇%に上げて、最終は一〇〇%と書いてあるんですね。まあ、百年後か三百年後に一〇〇%と言っているのか何か知りませんが、えらい無責任な言い方。
それから、完全自由化ということは、今はWTOの交渉でアメリカが例えば七〇%に食料の関税を下げろと。今、米は七〇〇%ですから、二万円掛かっているのが二千円、二千円の関税にしろと。そうしますと、中国のお米は六十キロ三千五百円ですから、五千五百円で業者は自由に輸入できると。日本のお米は一万六千円、あるいはそれぐらいの、実質は一万五千、四千円まで下がっているわけですけれども、そういう中で、アメリカですら五千五百円と一万六千円と競争しろと言うのに、その野党の党首は三千五百円と一万六千円と競争しろと。そして、そのことによって日本のお米が暴落すれば、その差額を直接補償で見ればいいんだと。それは全部足したって十二兆円、安い、安いと。
民主党の去年の政策見ると一兆円って書いてあるんですね。一兆円と十二兆円とどっちが本当の数字なのか分かりませんし、まあどこの、今暴落したからといって一俵について一万円農家に直接支払うというようなことはWTO上もできるわけがないわけですけれども、自分の国の主食を下げろというようなことを主張するというのはちょっと神経を私は疑うわけですけれども、これについて農林水産大臣、何かコメントしていただくことがありましたら、よろしくお願いします。
○国務大臣・松岡利勝君
お答えいたします。
松村先生の御指摘はいろんな観点を含んでおるわけでございまして、なかなか一言で言うのは難しいんですが、まず端的に、民主党がおっしゃっております、特に小沢党首も、また菅代行ですか、本会議の、先般の臨時国会でもおっしゃいましたが、全農家に対して一定のお金をお支払をされる、それは販売価格とコストの差を補てんすると。これはいわゆる不足払い制度でございまして、WTO上はこれは大幅に削減をしていかなきゃならない。また、途上国辺りから先進国のそういった補助金に対して大変な反発がありまして、したがって、今一番もめておりますのはアメリカの国内支持、六割切るといっても、それでもまだ足りないといって世界から攻撃をされ、どれくらいアメリカがこれを減らしてくるのかというのが一番今WTOの最大の実はポイントでございますが、それくらい大きく減らしていかなきゃならない。
したがって、一九三三年に日本は国際連盟脱退したわけでありますけれども、WTOを脱退しない限りは、これは国際的な決まりとしてできないことをしようとおっしゃっている。したがって、国際的な約束として、日本がWTOを脱退して、そして勝手にやるというんであれば、ああいう一兆円の支払を不足払いとしてやるということも可能かもしれませんが、それはおよそできない。国際的にできない約束を国内的に、まあこれは何の目的、選挙のためかどうかは知りませんが、それをされようとしておられると。これはもう全く今言ったような観点からいってあり得ない、非現実的な話だと思います。
中身を精査しないとまだ言えない点もありますが、さらにこの完全自由化にいたしましても、これはもう先生御指摘のとおり、どうやってそういったものを達成していくのか、また国内の農業改革をどうやって進めていくのか、正に相反することを言っておられるということで政策の整合性はどうなっているのかな、こういう点があると思っております。
それから、今回の品目横断ですが、よく民主党始め皆さんが、野党の方々がこれは小農切捨てだとおっしゃっていますが、それは逆でありまして、今までのままですと二反、三反歩の人たちはもう担い手になれない、規模が小さくてなれない。しかし、みんなでまとまっていけばそれは担い手にみんなでなれるということでありまして、こっち岸から向こう岸に渡ることによって大きな発展を目指そうと、こういうわけであります。一人で渡れる人、泳げないから渡れない人、もう泳げない人たちはみんなで固まっていかだを組んで一緒に渡れば向こうに渡れると、そして大きな発展が目指すことができると。
正に小農切上げでありまして、私どもは、底上げをしていく、日本農業の総合力を最大限に発揮していく、こういう観点から進めているわけでありまして、まだまだ理解が足りない点と説明が私どもも至らない点とございますが、そこはしっかり御説明を申し上げながら御理解いただいて大きな方向に向かっていきたいと、こう思っております。
○委員長・尾辻秀久君
時間が参っております。
〇松村龍二君
質問を終わりますが、私は、本当は冒頭、今の日本の外交が非常に日本人として肩身が広く、戦後初めてこうやって肩身が広く国際社会の中で日本がいるなというようなことを感じておりまして御質問したかったんですが、時間がありませんので、これで終わります。
どうもありがとうございました。
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